クラシックとジャズの違い【2】ハーモニー・コード編

クラシックとジャズの違い、第2回目はハーモニー、コードについて考察したいと思います。今回はちょっと内容が専門的過ぎて和声やコードに関する予備知識がないと理解するのが難しいかもしれません。なるべく分かりやすく簡潔な説明を心がけますが、分からない用語はググってみてください。あとここで述べるのはあくまでも私の経験に基づいた個人的な見解ですので、賛否については人それぞれの判断にお任せしたいと思います。あまり深く掘り下げてしまうと膨大な文章になってしまいますので、ここに書いてあることがすべてではありませんのでご了承ください。

今回の前提として、ここに該当するクラシックとはベートーベンなどの古典派からショパンなどのロマン派が一番しっくりくると思います。それ以降のドビュッシー、ラヴェルなどの印象派やストラヴィンスキーぐらいの時代になるとクラシック音楽にもジャズに影響を受けたハーモニーがたくさん見受けられるようになってきます。

ハーモニーとコードの違い

まず、ハーモニー(和音)について簡単に説明すると、ハーモニーとは2つ以上の音が同時に鳴っていることを表します。2つの音の音程の差によって例えば3度のハーモニー、完全4度のハーモニー、あるいは同じ音程であればユニゾンといいます。音の種類の数によって2和音、3和音、4和音といいます。例えばドとミの和音であれば2和音、ソとシとレとファであれば4和音です。ジャズだと「テンション」という和音を構成する音の概念があるので、5和音、6和音も頻繁に見られますが、クラシックは、ほぼ3和音と4和音です。

次にコードの説明になりますが、コードも大きいくくりではハーモニー(和音)です。ただ、コードというと「メロディーに対する伴奏としての役割をする和音」という意味合いが強いです。例えばピアノを右手でドレミドレミというメロディを弾いている時に、左手でドとミとソの音を同時に、ジャンジャンジャンと弾いている時の左手の方の和音が「コード」です。ちなみにジャズやポップスではこれを「C」のコードといいますね。

それに対して4声の合唱でソプラノ、アルト、テナー、バスのパートが以下のように歌う曲があるとします。この場合、ソプラノのパートを「メロディ」とはいいますが、それ以外の三つのパートのことを「コード」とは一般的にはいいません。その代わり、1小節目は「ドミソ」が主体のハーモニーだねとか、3小節の頭は「ファラド」のハーモニーだねというふうにいいます。なぜ「コード」と言わないかというと、古くはルネッサンス時代の教会音楽などで作られた合唱曲は、一番高いソプラノをメロディとしながらも、全体の響きや、それぞれの声部の相互の動きに美しさや心地よさを感じていた為、メロディに対して別の和音(コード)という概念がまだそこまで発達していなかったからです。

しかし、ベートーベンやショパンの時代になると、よりバラエティに富んだメロディや和音の進行が求められるようになり、それを満たすのに「コード」という概念はとても便利だったのです。

さらにジャズでは、思い通りのアドリブのソロを変幻自在に演奏したり、ビ・バップ、モダンジャズでは複雑かつ多様な和音進行が求められた為、「コード」という概念は積極的に採用され、独自の進化を遂げました。そこで、「コード・スケール」、「リハーモニゼーション」、「アウトサイドプレイ」、「モード」などの考え方が発展しました。ちょっと難しいですが、クラシックは和音(コード)がその時の「調」に依存しているのに対して、ジャズはコードの独立性が強い傾向にあります。(調に依存しないこともある)

まとめ

・クラシックは3和音と4和音がほとんど

・ジャズは「テンションコード」があり、5和音以上も結構ある

・クラシックにも「コード」という概念はあるが基本的な使い方にとどまる

・ジャズは「コード」という概念がものすごく発達し、さらに様々な考え方に発展した(コード・スケールなど)

・クラシックは和音(コード)がその時の「調」に依存しているのに対して、ジャズはコードの独立性が強い傾向にある(調に依存しないこともある)

今回はここまでです。機会があれば今回の特定のトピックについて、また深く掘り下げたいと思います。

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